再生可能なエネルギーを活用する発電方式としては水力の他に太陽光や風力、バイオマスなどいくつかの方式があります。 これらの方式の中で水力発電は下記のような特長を持っています。

風力や太陽光に比べてエネルギー密度が高い。そのため小規模な発電システムで大きな出力が得られます。
風力や太陽光が季節や時間によって供給量が大きく左右されるのに対し、水資源は1年間を通して見ても、 また1日を通して見ても安定的に供給される場合が多いため、非常に使いやすく有益で魅力的な電源システムを構築することが可能です。
水力発電は地形や水量、需要形態に合わせて、いくつかの方式から最適な方式を選択します。

調整池式

電力の消費量は、1日の間あるいは1週間の間にも変化します。
このため、夜間や週末の電力消費の少ない時には発電を控えて河川水を池に貯め込み、 消費量の増加に合わせて水量を調整しながら発電する方式。

貯水池式

水量が豊富で電力の消費量が比較的少ない春先や秋口などに河川水を大きな池に貯め込み、 電力が多く消費される夏季や冬季にこれを使用する年間運用の発電方式。

流れ込み式

河川を流れる水を貯めることなく、そのまま発電に使用する方式。

揚水式

ピーク時に対応する発電方式。
主として地下に造られる発電所とその上部、下部に位置する2つの池から構成されます。
昼間のピーク時には上池に貯められた水を下池に落として発電を行い、 下池に 貯まった水は電力消費の少ない夜間に上池にくみ揚げられ、再び昼間の発電に備えます。

※このように池の水を揚げ下げして繰り返し使用する発電方式です。